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2008年度 (社)長岡青年会議所理事長所信

 理事長 町田大輔

SHIFT-Challenge Spirit

原点に立てば 志生まれる

誇りを抱き 未来志向の発想と行動で 新たなる創造を

 昨年7月16日に長岡の隣、柏崎沖を震源に起こった新潟県中越沖地震は、我々に3年前発生した新潟県中越地震での体験をまざまざと思い出させ、心に大きな不安を再び抱かせました。

 まずは、被災をされました多くの方々に心よりお見舞い申し上げます。我々住む長岡でも、今回の震災で多くの方々が被害を受けました。3年前の震災の傷跡が完全に癒える前の出来事であり、これから更に長期にわたる復旧復興へ向けて、地域とともに歩む我々青年会議所の持てる力を最大限に発揮し活動をしてまいります。

 

はじめに・・・

21世紀という新しい時代の扉を開けてから、早いもので7年が経ちました。その当時はドックイヤーもしくはラットイヤーなどというキーワードが盛んに言われ、時間がとてつもなく早いスピードで流れていたように感じたことを記憶しています。今では、その当時の変化というスピードは当たり前に思われ、むしろより速く時代の流れを感じます。我々社団法人長岡青年会議所(以下長岡JC)も創立50周年という大きな節目を迎えて、未来への一歩を踏み出してから3年が経過しています。今私たちは、それぞれの大きな時代の節目を過ぎ、新たなる輝かしい未来へ向けて地域とともに歩み始めています。

そんな輝かしい未来であるはずの私たちの足元にふと目をやると、21世紀のスタートの時にも感じていた人間の病んだ心が引き起こす様々な事件や自然環境の問題は、時間の経過とともに解決するよりもむしろ加速度的に積み重なってきているように感じてしまいます。またそれぞれの価値観の多様性が進み、当たり前のことを当たり前に感じ考え行動出来ていた時代から、心に余裕の無い利己的な社会へと、より一層私たちの取り巻く環境はスピードを上げながら変化をしてきている様に感じてなりません。

我々長岡JCは「明るい豊かな社会の創造」という不変の志を抱き、激動の昭和から平成へと「英知と勇気と情熱」をもって、50年以上という永きに渡り大胆に考え、行動してこられた450名を超える諸先輩方が繋いでこられた組織です。

しかし、現在の我々をとりまく経済環境の急速な変化、先行き不透明な社会への不安等から、地域経済人を構成メンバーとする我々長岡JCにおいて、以前よりも更に制約のある活動時間やメンバー数の減少は、今まで同様の青年会議所活動を非常に困難なものにしてしまっています。特にメンバー数の減少ということについては、未来へ向かって地域とともに歩み続ける組織として非常に厳しい現実として直視しなければなりません。このことについては、「国が興るのも、滅びるのも、まちが栄えるのも、衰えるのも、ことごとく人にある」として郷土長岡に受け継がれてきた「米百俵の精神」にもあるとおり、原点である「高き志、創造力に富んだひとづくり」という長岡JCが受け継ぐべき命題において大きな問題となっていると考えます。常に長岡を愛し長岡に長岡JCに誇りを持ち、長岡の課題に取り組んでいく為にも、どうしても避けられない問題であることは間違いありません。

多くの先輩たちが繋いでこられた「不変の志」を我々長岡JCの次世代へ伝えていく為にも、守るべきものは、まず我々自身が学び次世代へ伝えるべく行動していかねばなりません。また、変えるべきものは勇気を持って変化させ、長岡という地にある青年会議所としてオリジナリティという「らしさ」の中で、未来志向の発想と行動で新たなことにチャレンジして行きます。そのプロセスの中で自らを成長させ、自己の基準値を高め、愛する郷土長岡とともに次の一歩を踏み出すことの出来る活動を行ってまいります。

 

継続からの進歩

 我々青年会議所という団体は50年以上に渡り、地域とともに成長してきた組織です。その中で展開してきた、長岡まつり参加事業・柿川灯籠流し事業など多くの事業の継続性という観点から振り返って見れば、時代や地域・組織の大きな変化の中で、「明るい豊かな社会の創造」という志に向かい、常に新たな創造に邁進し、時代環境の変化に応じながら現在へ繋いで来ています。我々は毎年新たな組織、メンバーが新陳代謝を繰り返し長岡における問題について真剣に考え行動し、その中からメンバー一人ひとりが大きな気づきを得ることで、自己の基準値を高め、「まちづくりはひとづくり」という大きな命題について取り組んできました。

また近年では、「JCしかない時代から、JCもある時代へ」という地域における青年会議所に対する意識の変化があります。我々自身の地域における存在意義とは何なのでしょうか。従来の地域という枠組みの変化などを考えても、以前とは違う発想・行動力を必要とされているように考えます。

そのような新たな枠組みの中で、我々の想いの力を生かしていくには、今一度、事業の歴史を紐解き、当時の諸先輩方の想いに心を寄せ、地域とともに歩む活動を行う青年会議所として、事業という方策の中から従来より一歩でも前へ進んだ新たなチャレンジを積極的に取り組んでいくことで、関連団体・行政との関係をしっかり保ちながら、事業の継続性からの新たな成長を組織・メンバーが得ることの出来るよう活動をしてまいります。

 

郷土長岡の誇りを将来担う子どもたちへ

我々の住む郷土長岡は、戊辰の役で焼失し、空襲で爆撃された焼け野原から、二度に渡って不屈の精神で立ち上がり復興をなしとげてきた歴史があります。また、「米百俵の精神」のもと、多くの優秀な人材を輩出してきた歴史があります。しかしながら、最近は「長岡の良い所はどこですか」という質問に対して、思案し返答に困っている場面を良く見かけます。我々は、いつの頃から自分達の育った地域の歴史・文化に深く関心を持ち語れなくなってしまったのでしょうか。全ての物事には始まりという歴史があります。私はここに長岡における教育の課題があり、まずは我々自身がしっかりと学び、次世代へ伝えていくことが、郷土長岡の誇りの醸成に繋がると考えます。

では、その郷土長岡の誇りを受け継ぐ、我々の地域の子ども達が育成される環境の入り口はどうなっているのでしょうか。長岡市の出生率は、平成15年には1.36となっており、現在の人口を維持するのに必要とされる2.08を大きく下回っており、少子化が進行しています。長岡市の年少人口(0〜14歳)の減少、出生率の低下は、将来の労働人口の減少や社会保障における現役世代の負担増、子どもの自主性や社会性の希薄化など、子どもの健やかな成長に対する影響が懸念されます。平成17年には「長岡市子育て応援プラン」が策定されております。子どもが生まれ、そして成長していくことに喜びを感じ、親自身が子育てに対する責任を持つ環境作りをしていかなくては、安心して子どもを産み育てることが出来る社会システムにはなり得ません。我々の郷土を受け継ぐ未来の担い手たちの育つ環境づくりは、その当該世代である我々が知り学ぶことが重要だと考え活動していきます。

 

創造

各種報道などにおけるここ数年の景気回復という声の後で、最近では一部上場株も弱気に転じていることや金利の上昇など、これから先の日本経済の景気は先行き不透明であり不安である、ということが多く聞こえてくるようになってきています。このように日本の経済は新たな大きな変化へと突入しているようです。そのような混沌とする経済環境下で我々メンバーは地域経済人として、何を地域から求められているのでしょうか。

企業経営においては勝ち組と負け組がはっきりと色分けされる時代であり、とはいえ厳しい環境の中にもしっかりと結果を残す企業が少なからず存在しています。その企業には結果を残せるリーダーが必ず存在し、そのリーダーは自己を成長させ企業を牽引するための力を手にしているはずです。このリーダーは企業が対処するべき課題をいち早く認識し、経験や知識、そしてそれまでに構築したネットワークを駆使して課題を解決する能力を持っています。この能力は創造力であると考えます。新しく物事を創り出し、人財(じんざい)を創り出し、さらに新たなチャレンジへ向かう・・・。未来志向の発想と行動力が問われています。我々は青年会議所という最大の学び舎で限られた時間の中で、この創造力という未来志向の発想と行動力を身につけ地域社会へ貢献していかなくてはならないと考えます。

また我々の住む長岡は、2007年4月1日より新たなまちづくりの指針「長岡市総合計画」が本格的にスタートしています。その中でも厚生会館地区を中心とした、行政機能の再配置の検討が進む「長岡の中心市街地のまちづくり」の計画とその取り組みには、全国より高い関心が寄せられ、そのコンセプトとして、まちづくりには市民の知恵と行政との協働が重要であるとされています。

我々長岡JCは、昨年よりこの行政機能の中心市街地移転に関して、行政と市民との協働を目指し活動をしてまいりました。今後は「行政と市民との協働」をベースとしたまちづくりという課題を、青年会議所らしい未来志向の発想で取り組む活動を進めてまいります。

また、2009年には第64回国民体育大会「トキめき新潟国体」が決定され、長岡市においても水泳・剣道・バレーボールなど6競技の開催が決定しております。これを受けて、開催地として気運醸成の一助となるよう活動を行いたいと考えます。

 

情報の共有

 インターネットやブログなどの爆発的な普及により、我々を取り巻く情報という概念は、大きく変化を致しました。ボーダレスであり、グローバルに必要な時に検索ひとつで手元へ取り寄せることが可能になりました。しかしながら、歴史を振り返れば分かるとおり、情報は武器であるという考え方は変わってはおりませんが、ともすると「知る」ことで満足をしてしまい、一番重要である「どのように使うか」という部分において、考え実行することを忘れてしまいがちなように感じてしまいます。

 地域経済人の集まりである青年会議所メンバーとして、情報という武器を広い視野でグローバルに得て、ローカルにあわせて考え実行するという概念は、非常に重要なことだと考えます。

 我々は今まで以上に情報の透明化を進め、それぞれの過程で知りえたことを、きちんとメンバーに伝え、長岡JC内での情報の共有化を図ってまいります。そして、より多くのメンバーが関心を持ち考えることで、組織の活性化を目指します。更には我々自身が青年会議所活動を通して知り得たことを、積極的に地域へ発信して行き、地域の活性化を図るべく活動を行います。

 また、2008年度は長岡JCより、(社)日本青年会議所北陸信越地区新潟ブロック協議会会長を輩出という大きな責任を背負います。メンバー一人ひとりがその責任を感じるとともに、視野を広く持ち自分たちをより成長させることの出来る大きなチャンスと捉えて積極的に関わっていきたいと考えます。

 

長岡JCにおける公益性

2008年度は公益社団法人制度の改革元年でもあります。公益法人とは、世の中の役に立つ団体ということです。1977年に「社団法人」を取得し現在に至りますが、公益社団法人は活動や会計に対し、より一層の開示性、透明性、公共性を求めたものとなっています。そのため公益社団法人格を取得するためには、これまでよりも高いハードルが設けられています。例えば、公益目的事業比率が総支出の50%以上である必要があります。また報告や検査なども厳格に行うことが求められています。その一方で「公益」という名称の独占的な使用が可能になることで社会的信用が高まり、地域での活動がしやすくなり、また税制などでも優遇措置が得られるという利点もあります。長岡JCでは昨年より、この「公益社団法人格」について議論をしてまいりましたが、この制度改革を機に公益社団法人格の取得が出来る準備を進めるべきだと考えます。

 但し公益性をあまりに素直に求めすぎてしまうと、従来の長岡JCの多くの先輩方が作り上げてこられた、自己修練・友情という絆づくりを主目的とした各種事業の簡素化が浮き出てまいります。このような環境下で、「ひとづくり」を強化していくためには、今後は公益性を視野に入れた中で行う事業を創り上げていくプロセスにおいて今まで以上にしっかりと取り組み、メンバー全員が関心を持ち積極的に関与していくことで、未来を担う(じん)(ざい)を創造して行きます。

 

最後に・・・

 長岡JCは3年前の50周年を記念して「長岡JC宣言」を策定致しました。

 

われわれ長岡青年会議所は

メンバーの絆を礎に

夢あふれる社会の創造に向けて

地域とともに歩み続けることを宣言する

 

この原点ともいえる宣言を、長岡JCメンバーそれぞれが今一度深く考え、今まで以上に真剣に考え抜き、多くの仲間との議論を展開し、行動という汗を流し、長岡JCという最高の学び舎で自己の基準値を高め、自分たちの仲間に郷土長岡に愛情という信頼に裏付けられた「誇り」を持てるよう活動していきます。そして未来志向の発想と行動という創造力を身につけ、一年前よりも成長をしたメンバー一人ひとりが、自分自身に誇りを持って愛することの出来るパーソナルアイデンティティが確立された青年経済人の集まりになれる様、展開してまいります。

社団法人 長岡青年会議所
〒 940-1151 新潟県長岡市三和3丁目123−15 TEL:0258-34-0069 FAX:0258-34-0395