委員長 難波 俊輔
現代の日本人は終戦を境に歴史観や国家観が希薄になったことによって、自国への誇りを持てなくなっていると感じます。また、戦争という史実も、空襲を受けたまち長岡の市民でさえ、時間の経過とともに関心が薄れていくと考えます。自国への誇りを持ち、長岡にとって忘れてはならない「8月1日」を風化させずに次の世代に伝えていくことは、一般社団法人長岡青年会議所(以下、「長岡JC」とする)の使命であると考えます。
まず、柿川灯籠流しを執り行ってきた私たち長岡JCメンバーだからこそ、それぞれのしっかりとした歴史認識を持ち、自国への誇りを持つ必要があります。かつて日本人が持っていた崇高な精神性はどのような道を辿り、どのように変化してしまったのか。近現代史を様々な角度から見つめ直すことで、自国への誇りを取り戻すことができる例会を設営致します。そして、私たち長岡JCが30年に亘り継続してきた柿川灯籠流しを通じて、戦災殉難者への慰霊の想い、戦後復興に尽力された先人たちへの感謝、恒久平和への願いをより広く多くの市民に伝えられるよう執り行います。さらに、これまで行政や各諸団体でもそれぞれの想いで慰霊行事を執り行って参りましたが、昨年「8月1日」の在り方についてまちが一体となったかたちの実現を目指し、はじめて一堂に会した成果として、長岡まつりにおける「8月1日」の位置付けが再度検証されることになりました。戦後70年を翌年に控えた今こそ節目と捉え、行政や各諸団体との更なる連携強化を図り、広く多くの市民に向けて発信して参ります。
本年度灯籠委員会では、一年間の活動を通じ、長岡JCメンバーがそれぞれのしっかりとした歴史認識を持つことで自国に誇りを持ち、市民と一体となって恒久平和への願いを未来へ繋げることを目指して参ります。